階段 名称
寸法や部材の名前として使われるもの
踏み面は、階段の足を乗せるところです。踏み板・段板とも言います。
法規では寸法の意味で使っていて足を乗せるところの奥行き寸法のうち蹴込み寸法を除く長さのことを言います。建築基準法同施行令で住宅については、原則21cm以上但し書き規定により15cm以上と決まっています。
部材や場所の意味で用いる場合は蹴上げとは、踏み面と次の踏み板との間を言います。
蹴込み板がある場合やスケルトンでない場合もあります。
法規では寸法の意味で使っていて踏み面から次の踏み面までの垂直距離を言います。建築基準法同施行令で住宅については、原則22cm以下、但し書き規定により23cm以下決まっています。
場所の名前
段鼻とは踏み面の最前面の場所を表します。
階段の一番重要な場所ですので名前がついてます。
転びとは、蹴込みが斜めになっていることを言います。
コンクリート造の階段では蹴込みを作るために、転びをつけます。
木造の場合も蹴込み板を斜めに取り付け転びをつける場合があります。
部材の名前
踏み板または段板と呼ばれる部材は足を乗せる部材をさします。
踏み面が場所や長さをいうのとは違い部材そのものの名称です。
木造の場合は、通常は堅木で作られ厚みは住宅の場合は3cm程度です。段鼻の付近に滑り止めの溝を加工したりノンスリップの部材を貼り付けたりします。
蹴込み板とは、段板と段板の間を繋ぐ板部材です。
通常は蹴込み・鼻の出をつけるため奥まったところにあります。
木造の場合は、上の段板に大入れ(大入れ:材のすべてを彫りこんで差し入れた構造)下の段板にそば当て(そば当て:材の繊維と平行な方の端「そば」につけること)、ネジ止めします。
桁・側桁・ささら桁・桁板はいずれも段板を支える部材で上下に繋いでいます。
それぞれの名前の違いは、厳密にはありませんが一応次のようです。
桁:桁は支えるものと言う意味を持ち英語ではbeamビームといいます。重要な横架材(梁:garterガーター)とは異なります。
側桁:横にある桁ということで横から階段を支える桁です。箱階段の形になります。
ささら桁:語源はわかりませんが、段板や蹴込み板を大入れする溝が彫りこんである桁をさします。時に側桁と同じ意味で用いられますが階段の端でない部分にあってもささら桁という場合もあります。
桁板:文字通り板状の桁ですが、階段の途中にある桁を指す場合がおおいです。
すべりどめ・ノンスリップは、階段の段鼻に設けるものです。
寸法の名前
下の階の床から上の階の床までの垂直高さです。階段の始まりから終わりまでの斜めの長さではありません。
蹴込みは上の段の段鼻の位置を下の段に垂直に投影した位置より奥にある段板の奥行きです。
蹴込みは急な階段の場合上がる時にあれば足を乗せるところが広くなって上がりやすい反面、次の段の鼻の出のために上がる時足が当たりけつまずく場合があります。
段鼻より蹴込み板までの水平距離です。あまり長いと上の説明のようにけつまずくので3cm以下になるようにします。
階段の有効幅です。原則は桁や手すりを除く有効な長さです。
建築基準法同施行令では75cm以上と決まっています。
ただし階段及びその踊場に手すり及び階段の昇降を安全に行うための設備でその高さが50cm以下のものが設けられた場合における階段幅は、手すり等の幅が10cmを限度として、ないものとみなして算定することになっています。