互い違い階段の理論

互い違い階段がなぜ使えるのか理論的に説明します。かなり理屈っぽいですがお許しください。

二足歩行は一部の例外を除いて右足左足を交互に出して移動する。
二足歩行の場合着地面は右足用と左足用のところだけで良い
階段は歩幅が強制的に同じなので階段は右足用の段と左足用の段が交互にあれば良い
最初の一歩は普通右が多い。
階段を上ったりするときには無意識に「ルーチン」に従って上がっている
最初は互い違い階段の「ルーチン」がないのでフワフワした感じだが数回上ると互い違い階段の「ルーチン」ができる

もっと詳しく書けば

二足歩行のほ乳類･鳥類は一部を除いて右足と左足を交互に出して移動します。一部の動物とは雀やウサギ・カンガルーで彼らは両足で跳ねながら移動します。二足歩行の人間が歩いたり・階段を上ったり・下りたりするときは、もちろん足を交互に出して移動します。
交互に足を出すのだから理論的には着地するところは右足用・左足用だけで充分です。アスレチックに行くと丸太を交互に並べた道のようなところが、あるとおもいます。意外とそれがむつかしいです。その理由は各自の一歩の長さ（歩幅と言われている長さです）が異なるからです。
階段の歩幅は決まっているので階段は右足だけ左足だけのものも作ることも可能です。平地を歩く時は歩幅は各自異なっています。しかし階段を使う時は歩幅は強制的に決まってしまいます。希に二段ずつ上る人もいますが互い違い階段は物理的に1段飛ばしはできず、あえてするなら2段飛ばししかできません。あまりにも高いのでする人はいないでしょう。
最初の一歩が決まっていれば階段は右足左足用だけで充分です。あなたは体育で「気を付け」をした後最初の一歩はどちらですか。人によって異なるかも知れませんがたぶん右だと思います。体育で右と教育されたからです。
普通は何も考えずに階段を上ったりします。少し論点を変えて考えてみます。あなたは歩いている時あるいは普通の階段を上っている時まず重心を左足に置いてから右足をあげてそれから前へ出し踵から着地すると同時に重心を右足に移動していきます。間髪をいれず左足をあげてそれから、、、、、、、、とつづくのですが、こんな風に意識していますか。全く意識していないと思います。手足が覚えていて勝手に動いているように感じているのではないでしょうか。人間は日頃している動きは「ルーチン」として覚えています。歩いたりするときは「ルーチン」に従って意識せずに動いています。
階段を上ったりするときもこの「ルーチン」を使っています。階段は蹴上げ踏面がまちまちですから人間は階段を一見してその寸法を推し量っています。そして推量した高さだけ足を上げ推量した長さだけ前へ足を進めます。意識せずに問題なく階段を上っていきます。
人が初めて互い違い階段を上る時には階段の「ルーチン」を援用しようとします。でも普通の階段と違いますので、けつまずきはしませんが「フワフワ」した感じがするそうです。私はいつも「止まっているエスカレーターに上がると違和感を感じるものと同じです（動いているエスカレーターの「ルーチン」を使いますので、段が動いて上がっていると勘違いして起こる現象です）」と説明しております。互い違い階段の「ルーチン」ができるまでは違和感を感じますが、普通の人なら3度程度上り下りをして頂くと違和感はなくなります。